【若手技能士が理解する鉄筋施工】はさみこみ Tips for Concrete Beam Stirrup

梁のはさみこみを回避することは現場での効率性を高めるうえで非常に重要です。

この記事では、梁のスターラップのはさみこみについて解説します。

梁のスターラップのはさみこみ

梁のスターラップのはさみこみについて詳しく見ていきます。

はさみこみとはY方向の梁の主筋が上下外側に配置されること

通常の場合は、左の図のようにX軸方向の主筋とY軸方向の主筋は交互に配筋されますが、梁の設計や荷重条件によっては、他の配置方法が適切な場合があります。

はさみこみとは、右図のようにY方向の梁の主筋が上下外側に配置されることを指します。

はさみこみ以外にも、「内内外々」などといった違う言い方も存在しています。

構造計画者や建築技術者は、特定のプロジェクトに最適な構造設計を行うために、適切な設計規範や基準を遵守しながら、適切な策を選択する必要があります。

スターラップの構造設計に関してもはさみこみの配筋が適切だと判断された場合、構造図に「梁の主筋の位置関係」として明記されます。

はさみこみのデメリット:スターラップの種類が倍に増え、手間も格段に増える

はさみこみのデメリットは、スターラップの種類が倍に増え、その分現場の施工手間や加工手間が格段に増えてしまう事です。

通常の場合であれば、1つの梁に対してスターラップの種類は1種類で良いところ、はさみこみの場合は2種類必要になります。

これが数種類、数十種類と梁の種類が多い場合はどうでしょう?

現場で梁の種類を見分けるだけでも大変な人工がかかってしまいます。

ポイント

はさみこみの場合はスターラップの種類が倍になり、手間が増えてしまう

梁のはさみこみを回避する

現場の施工性を考慮すれば、はさみこみは回避しなければなりません。

では、どのようにはさみこみを回避すれば良いでしょうか。

まずは元請け企業や設計会社担当者に質疑をあげ、変更をお願いする

はさみこみの設計は適切な構造計算の基、設計された配筋方法のはずです。

この設計を変更するには、元請け会社や設計会社の担当者に質疑をあげて、変更を認めてもらう必要があります。

非常にニッチな知識のため、梁のはさみこみをよく理解している方は多くありません。

質疑には図解したものを追加し、分かりやすい資料を用意すると良いでしょう。

まとめ

この記事では、梁のはさみこみについて解説しました。

梁のはさみこみを回避することは現場での効率性を高めるうえで非常に重要なので、理解しておきましょう。