【鉄筋工事】梁配筋に使用するSカンについて

一般的な鉄筋工事業者は梁のトップ筋は結束線で宙吊り状態にして配筋しますが、ゼネコンや設計会社によってはSカンとよばれるS型金物を使用する場合もあります。

この記事ではSカンの役割について実際の施工状況を踏まえて解説したいと思います。

梁のトップ筋・宙吊り筋について

Sカンが使用されているのは梁のトップ筋および宙吊り筋です。

まずは、トップ筋および宙吊り筋について確認しておきましょう。

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宙吊り筋とトップ筋の違いはカットオフされているかどうか

梁の主筋には上筋、上宙吊り筋、上トップ筋、下筋、下宙吊り筋、下トップ筋があります。

宙吊り筋とトップ筋の違いはカットオフされているかどうかであり、カットオフされている鉄筋をトップ筋と言います。

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設計上では宙吊り筋やトップ筋の高さは明確に指定されている

宙吊り筋やトップ筋は梁の上下主筋と適切な「あき」を確保して配筋する必要があります。

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鉄筋コンクリートの設計は「許容応力度設計法」であり、許容応力度設計法の構造計算ソフト上では、宙吊り筋やトップ筋の高さは適切な「あき」寸法によって明確に決定されています。

宙吊り筋やトップ筋の高さが梁の端部と中央部で異なることを防ぐため、設計会社によっては宙吊り筋やトップ筋の高さを厳密に検査することもあります。

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Sカン(エスカン)について

ではSカンについて見ていきましょう。

Sカンとは、宙吊り筋やトップ筋の高さを一定の高さで固定する金物のことです。

結束線でトップ筋をぶら下げるのが基本

鉄筋工事業者は基本的にはSカンを使用しません。

宙吊り筋やトップ筋を配筋する際は、適切な「あき」を確保したうえで結束線で高さを固定します。

設計監理会社が指定する場合はSカンを使用する

設計監理会社によっては、宙吊り筋やトップ筋の高さの固定に結束線の使用することを嫌う会社もあります。

結束線で固定する場合は、Sカンのように高さが明確に固定されるわけではありません。

結束線の場合、結束線が切れたり、端部と中央部で高さにばらつきが発生したりする場合も確かに存在します。

Sカン使用の有無は、設計管理会社の指示に従いましょう。

まとめ

この記事ではSカンの役割について実際の施工状況を踏まえて解説しました。

鉄筋工事業者は一般的にはSカンを使用せずに結束線で宙吊り筋やトップ筋を固定します。

宙吊り筋やトップ筋の高さは設計上は重要な項目なので、設計監理会社によってはSカンの使用を指示する会社もあります。