【建築】カットオフについて【鉄筋工事】

鉄筋工事では定着長さや継手長さが主な検査基準ですが、カットオフの余長も重要な検査基準になることも多々あります。

この記事では、鉄筋工事のカットオフについて詳しく説明し、梁の主筋のカットオフについても具体的に説明していきます。

カットオフについて

カットオフという言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、適切に言葉の意味を理解されている方は少ない印象です。

まずは、カットオフという言葉の意味から詳しく見ていきましょう。

カットオフとは柱や梁、スラブの主筋をスパンの中で切り止めること

カットオフという言葉が出てくるのは主に梁の施工の時が多いですが、梁の主筋だけにカットオフという言葉が使われるわけではありません。

カットオフとは、柱や梁、スラブの主筋をスパンの中で切り止めることを指し、このような鉄筋をカットオフ筋やトップ筋と言います。

一般にスパン距離(L)のL/4を基準にして適切な余長を確保する

カットオフは、一般にスパン距離(L)のL/4を基準にして適切な余長を確保します。

上図の梁の施工図を例にすると、赤色の部分のように通り芯間距離(L)のL/4を基準にして、15dもしくは20dの余長を確保しています。

ポイント

一般にスパン距離(L)のL/4を基準にして適切な余長を確保する。
カットオフしている鉄筋をカットオフ筋、トップ筋とも言う。

トップ式スラブについて 

カットオフの余長は15d、20dではない場合もある

カットオフの余長の長さは一般的には15d、20dですが、中には30dや60dの余長を確保しなければならないような構造物もあります。

上記の図面には、「大梁二段筋の余長は30dとする」「大梁二段筋の余長は60dとする」とありますね。

図面をよく確認して適切なカットオフの余長を確保するようにしましょう。

梁の主筋のカットオフについて


カットオフの言葉の意味が理解できたところで、施工でよくでてくる梁の主筋のカットオフについて具体的に見ていきましょう。

カットオフされるのはトップ筋

梁の主筋には上筋、上宙吊り筋、上トップ筋、下筋、下宙吊り筋、下トップ筋があります。

宙吊り筋とトップ筋の違いはカットオフされているかどうかであり、カットオフされている鉄筋をトップ筋と言います。

通り芯間距離をLとしてL/4の位置からの余長が検査基準になる

配筋検査ではカットオフの余長が検査対象になります。

通り芯間距離(L)のL/4からの余長を確保しているか梁の主筋にチョークなどの目印をしておけばわかりやすいです。

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まとめ

一般的にはカットオフの余長は15dや20dですが、60dなど特殊な余長を確保する構造物もあります。

配筋検査でカットオフの余長が足りなかったり、カットオフの余長の変更を忘れたりしてしまうと、やり直しが大変ですので、事前に良く構造図を確認するようにしましょう。

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