【鉄筋工事】大梁補強筋について

デッキスラブ上にワイヤーメッシュを敷きこむ際、大梁の上部には補強筋を配筋することが一般的です。

この記事では大梁補強筋について詳しく解説していきます。

大梁について

大梁について確認しておきましょう。

梁の役割は他の構造部材と一体になり応力を伝達すること

スラブは鉛直荷重を支えて梁に伝え、梁はこれを柱に伝達します。

柱や梁、スラブは適切に結合することで一体になり、地震の際には応力をそれぞれの部材に伝達し合います。

柱間にある梁が大梁

大梁補強筋について

大梁と小梁の理解ができたところで、補強筋について見ていきます。

一般的に補強筋を配筋するのは大梁の上部のみです。

ひび割れ防止のため大梁の上に配筋

補強筋を配筋する目的はひび割れ防止のためです。

大梁は他の構造部材に応力を伝達する重要な構造部材であり、大きな応力が大梁に発生します。

コンクリートの表面には応力と垂直方向にひび割れが発生するので、一般的に図のように大梁に沿って補強筋を配筋します。

もちろん小梁にも応力は発生しますが、小梁の上部に補強筋を配筋することは少ないようです。

一般的にはD10で1500mm@200程度

デッキスラブの場合はワイヤーメッシュを配置した後にD10で1500mm程度の鉄筋を200ピッチで配筋します。

注意!!スラブの上に重量物を仮置きする場合は必ず梁の上に仮置きする

建設現場では「床が抜け落ちて作業員の方が3、4メートル下に転落した」という事故が良く発生します。

この事故の原因は、デッキスラブやフェローデッキ上に重量物を仮置きした際に、重量物の荷重に耐えられずに床が崩落するためです。

建設現場では、建設資材を限られた場所からしか建物の中に入れ込むことができないケースが良くあります。

その際に、大きな荷重をデッキスラブやフェローデッキの中心に仮置きしてしまうと、床が抜け落ちてしまいます。

鉄筋などの重量物をデッキスラブやフェローデッキ上に仮置きする際は、必ず大梁や小梁上に仮置きするように注意しましょう。

まとめ

大梁補強筋とは、ひび割れ防止のために大梁の上に1500mm程度のD10の鉄筋を配筋することです。

スラブの施工中は、デッキスラブやフェローデッキの上に鉄筋などの重量物を仮置きすると床が抜け落ちる事故が多発します。

若手技能者は、材料の置き方にも配慮して安全に施工しましょう。