鉄筋の単価について 専門業者に単価を聞く際のポイント

新型コロナウィルス感染症が及ぼしている物価高は深刻で、異形棒鋼価格は2020年6月の66,000(円/t)から2022年4~8月の124,000(円/t)まで約88%も上昇しました。

物価高の傾向には引き続き注意が必要であり、鉄筋の単価をヒアリング際には専門業者の情報を正確に把握する必要があります。

この記事では専門業者に鉄筋の単価を聞く際のポイントを解説します。

SD295のD16の価格が異形棒鋼の基準価格

では早速鉄筋の単価について見ていきましょう。

「ベースで120円だよ」と返答が来たらSD295のD16の価格を指している

鉄筋はD16が一番価格が安くなります。

その為、D16が価格の基準になります。

ベースが120円ということは¥120,000/tということです。

D25以降は鉄筋径が大きくなるほど単価が上がると覚えておきましょう。

ポイント

D16が価格の基準

D25以降は鉄筋径が大きくなるほど単価が上がる

鉄筋の原材料は鉄スクラップ 毎月2回程度価格を確認する

鉄筋の原材料は鉄スクラップです。

鉄スクラップの価格はかなり激しく変動しますので、毎月2回程度価格を確認するようにしましょう。

東京製鉄のスクラップ価格を目安にする

では鉄筋価格はどのように推測すればよいでしょうか?

国内鉄スクラップ購入価格表にスクラップ価格が掲載される

完璧に推測することは不可能ですが、東京製鉄のHPで鉄スクラップ価格の動向を把握することは可能です。

東京製鉄株式会社 購買情報

NET価格について

実際に鉄筋工事を発注するときは専門工事業者にNET価格を明示した見積書を出してもらいます。

NET価格とは「諸々差し引いた最終見積り価格」

上記の通り鉄筋価格はスクラップ価格の影響を受けて変動するので、発注する際は鉄筋価格動向を把握しながら契約を進める必要があります。

専門工事業者は鋼材メーカーと交渉しつつ最終的なNET価格を元請け企業に提示します。

鋼材価格が下げ基調であれば、NET価格は当初の見積価格よりも大きく価格が下がった値になるでしょう。

NET価格は専門工事業者の総合的な競争力を意味する重要な数字であり、専門工事業者の考える鋼材動向や、メーカーと交渉がうまくいっているかどうかなど色々な意味を含んでいます。

NET価格を丁寧に説明できる専門工事業者と付き合うことが元請け業者にとっても非常に重要になります。

まとめ

この記事では専門業者に鉄筋の単価を聞く際のポイントを解説しました。

価格の変動が激しいので、月2回程度価格を確認するようにしましょう。