【2022年】AIの身近な活用からビジネスの活用事例まで紹介

テレビや新聞・インターネットなどで耳にすることが多くなったAI。とくに最近はAIの技術が急激に発達してきており、今後ますますAIに触れる機会は多くなるでしょう。

しかし、AIは難しいデータ分析や研究開発に使われるものだと思っている企業幹部のみなさんも多いのではないでしょうか?

 

そこでこの記事では、AIを活用して業務の課題解決を目指している方向けに、 AIの身近な活用事例について解説していきます。

少し変わったAIの活用事例も紹介していくので、この記事を参考にしてAIについて理解を深めていただけると幸いです。

 

そもそもAIって何?

最近AIってよく聞くけど、具体的に何ができるのかわからないという人も多いのではないでしょうか。たしかにAIは、企業のデータ分析や高度な研究開発などに活用されることが多く、一般の人にはあまり馴染みがないのかもしれません。

 

そこでここでは、AIの概要について詳しく解説していきます。

 

AIとは?

AI(人工知能)とは、研究者によって定義は異なりますが、一般的にはコンピュータが人間の知能を再現したものとされています。

AIは、アーティフィシャル・インテリジェンス(Artificial Intelligence)の略称で、直訳すると「人工的な・知性」という意味です。

 

ちなみに対義語として、ネイチャー・インテリジェンス(Natuar Intelligence、略称NI)がありますが、こちらは「自然知能」という意味で使われます。

 

AIの種類

AIには「特化型」と「汎用型」の2種類が存在します。

特化型AIは俗に弱いAIと呼ばれており、決まった役割のなかでしかタスクを実行することができません。現在流通しているAIの多くはこの特化型AIといわれているもので、画像認識機能やチャットボットなどが該当します。

 

反対に汎用型AIは、特定のタスクに限定されず、人間のように自らタスクを考えて実行できるAIです。ドラマや映画で登場するロボットやアンドロイドがこの汎用型AIに当たります。しかし、現時点でこのような汎用型AIは実現されておらず、今後本格的に実用化されていくのではないかと予想されています。

 

AIができること

AIは、人間が大量のデータを与えることで知識を学習していき、その特徴や規則性を判断することでタスクを実行していきます。

 

以下は、AIができる作業の一例です。

 

・画像認識

・音声認識

・チャットボット

・データから規則性をみつける

・大量のデータ処理

・囲碁や将棋の対局

 

詳しく解説していきます。

 

画像認識

カメラに映し出された対象物をAIが自動認識する機能です。スマートフォンの画像認識や店舗の入り口に設置されている体温測定機能などは、画像認識の機能が使われています。

 

最近では自動運転や無人レジなど幅広いところで活用されてきており、AIの活用において大きく期待されている機能のひとつです。

 

音声認識

音声認識機能は、人間の声をAIが認識して文字起こしをしたりタスクを実行したりする機能のことです。仕組みは、入力した音声から音響や音波を分析し、それを単語に変換して出力します。

 

代表的な商品ではスマートスピーカーやApple製品のSiriなどがあり、今後の課題として音声をより自然な人間の言葉として出力させることがあげられます。

 

チャットボット

チャットボットとは、「チャット」と「ボット」を組み合わせたことばで、AIを利用した人口の会話システムのことです。人間が文章を入力すると、AIが自動で適切なことばを返してくれます。

 

最近では主にお問い合わせ対応や、LINE・Twitterなどの主要SNSでこのチャットボットが使われることが多いです。

 

データから規則性をみつける

人間が学習させたデータから規則性をみつける作業は、AIがとくに得意としている領域です。例えば顧客のデータから規則性を導き出し、購買などのマーケティングに活用する事例などがあります。

 

ただ、規則性から外れる応用の部分はAIが苦手としており、弱点といえるでしょう。

 

大量のデータ処理

人間が行うと膨大な時間と労力を要する大量のデータ処理でも、AIが行えば短時間かつ高速で作業を終わらせることが可能です。単一の業務を高速で処理することに関しては、人間ががんばっても到底かなわないでしょう。

 

ただしデメリットもあり、あくまで作業は単一のものに限定されてしまうので、別の作業を追加する場合は新たにタスクを学習させる必要があります。

 

囲碁や将棋の対局

囲碁や将棋のようなゲームの対局も、AIが導入されている分野のひとつです。以前からたびたびプロとAIの対局が話題になっており、テレビ中継などで知っている人も多いのではないでしょうか。

 

その勝率はプロでさえも超える結果となっており、人間がAIを超える日が来るのか注目が集まっています。

 

AIができないこと

AIができることとは反対に、苦手な作業も存在します。例えば人間なら指示されていない対応に関しても、いわゆる「よしなに」作業をすることができますが、AIはその場に応じた対応ができません。

 

以下は、AIができない作業の一例です。

 

・クリエイティブな作業

・人間の気持ちを理解する

・個人に合わせて対応を変える

・自ら考えて作業を行う

 

詳しく解説していきます。

 

クリエイティブな作業

デザインや小説を書くといったいわゆる0から1を生み出す作業は、AIが苦手としている領域です。そもそもAIは、人間がデータを学習させていくことでさまざまな作業を可能としているので、何もデータが蓄積されていない状態では力を発揮することができません。

 

AIがものづくりをする場合はいくつかデータを収集し、その学習データの規則性や共通項をもとに作品をつくっていきます。

 

人間の気持ちを理解する

現状のAIでは、人間の感情を正しく理解するのは難しいとされています。AIでも人間の感情分析自体は可能ですが、人の感情は性格や気分によって異なるため、AIにはとても複雑な作業です。

 

ただ、最近では人間と同じような感情をもったロボットなども開発が進んでいるので、近い将来人間と同じようにコミュニケーションをとれるAIが普及するかもしれません。

 

個人に合わせて対応を変える

人間であれば友人や家族・同僚など、人によって対応を変えることがあると思いますが、現時点ではAIが個人に合わせて対応を変えることはできません。

 

ただ、決められた対話をするだけであれば言語の数は限られてくるので、AIでも対応可能です。

 

自ら考えて作業を行う

AIはデータを学習していない状態だと、まったく作業を行うことができません。人間であればタスクがない状態でも、やるべき作業やその場の雰囲気を考えて行動できますが、AIは雰囲気を察するという能力がないのです。

 

そのため、AIに確実な仕事をしてもらうには、指示漏れのない完全な学習をさせてやる必要があります。

 

身近なAIの活用事例

AIと聞くと難しい研究に使われるイメージをもっている人が多いかと思いますが、最近では身近な生活のなかにも多く活用されるようになってきています。

 

そこでここでは、AIの身近な活用事例について代表的なものを紹介していきます。

 

ロボット掃除機

ロボット掃除機は、内蔵しているカメラでゴミやホコリを感知し、自動で掃除してくれるものです。最近では代表的なロボット掃除機である「ルンバ」が大ヒットし、使用している人も多いのではないでしょうか。

 

放っておいても机やタンスなどの家具を避けて掃除してくれるので、身近なAI機器のなかでも使い勝手のよいタイプといえます。

 

スマートスピーカー

最近急激に普及してきている、AppleのSiriやAmazonEchoにはAIが搭載されています。スマートスピーカーの仕組みは、人間の言語を音声認識してデータに変換し、AIがデータを理解して返答を音声出力するものです。

 

スマートスピーカーはボタンの操作などの手間がなく、音声だけで完結できるので、とくに注目をあつめています。

 

自動運転車

アメリカのテスラや日本のトヨタが開発を進めている自動運転車にも、AIが使用されています。自動運転車の仕組みは、自動車に内蔵されたカメラで周りの歩行者や車を検知したり、センサーで周りの情報を確認したりすることで人がいなくても自動で運転を可能にするものです。

 

しかし、現段階では決められた条件でのみ自動運転になる運転レベル3にとどまっており、レベル5の完全運転自動化には至っていない状況です。

 

エアコン

あまり馴染みがないかもしれませんが、じつはエアコンにもAIが活用されています。AIが室内の温度や湿度・人間の体温などを検知し、快適な室温になるように冷暖房を行う仕組みです。

 

現在はリモコン操作のエアコンが主流ですが、今後はリモコン操作が不要になる時代がくるかもしれません。

 

冷蔵庫

近年トレンドになっているのが、冷蔵庫のAI活用です。冷蔵庫には多様な機能にAIが活用されており、代表的なところでは冷蔵庫内の管理や省エネモードへの自動切替・献立の提案などがあります。

 

ただし、冷蔵庫ということもあって情報が漏洩した場合は生活環境が知られやすいため、導入する際は充分な注意が必要です。

 

ビジネスシーンでのAI活用事例

AIをビジネスに活用するのは一部の大企業が中心でしたが、最近では一般企業においてもAIを活用する動きが活発になってきています。

ここでは、ビジネスシーンでのAI活用事例について代表的なものを紹介していきます。

 

人事採用

最近では書類選考から面接まで、AIが一貫して行うことも珍しくなくなってきています。本来選考を行う場合、人事社員から社長まで多くの人員をかけるのが一般的ですが、AIならその手間と時間を丸々省略することが可能です。

 

ただデメリットとして、人材の表面的な部分しかわからず、コミュニケーション力などが見えづらいことがあげられます。

 

クレジットカードの不正利防止

クレジットカードを不正に利用できないように検知したり、不正利用した場合に決済を中止する機能にAIが活用されています。AIが持ち主の行動データを把握し、不正と判断した取引を検知する仕組みです。

 

今後もEC産業は拡大していくと予想されており、より精度の高いAIの開発が求められています。

 

コールセンター

とくに一般企業の活用事例で多いのが、コールセンター業務です。従来のコールセンターは大人数の人員を配置する必要がありましたが、顧客の要望別に自動音声を用意することで大幅な人件費の削減が可能になりました。

 

また、オペレーターごとに品質のバラつきがあることもないので、顧客満足度の向上にも一役買っています。

 

無人レジ

近年、各所で導入され始めているのが無人レジです。無人レジはセルフレジとは違い、レジ業務の全工程をシステムで自動化しているので、機械を操作する必要がありません。

 

レジ業務をサポートする店員も一切必要なくなるので、大幅な人権費削減が期待できます。

 

画像診断

医療現場では受診者の画像をAIで解析し、さまざまな病気を発見するのに活用されています。AIに大量の正常な画像と異常がある画像を学習させ、異常と思われるものを検知させる仕組みです。

しかし、AIは解析結果の根拠を説明することはできないので、現時点では医師による患者のサポートが必須といえるでしょう。

 

AIによる画像認識を利用した個数カウントの事例はこちらの記事で解説しています↓↓

AIによる部資材(鉄筋)の個数カウントについて課題から開発手順まで解説!

AIの活用はこんなところにも

ここまで身近なものやビジネスシーンでのAI活用事例を紹介してきましたが、あまり聞き馴染みのないところでも、AIが活用されています。

 

ここでは、ちょっと変わったAI活用事例について紹介していきます。

 

AIアナウンサー

音声データをAIに学習させることでニュースを読み上げてくれるのがAIアナウンサーです。アナウンサーをAIに任せることで、言い間違いがなくなったり、コロナ感染の防止に役立つといったメリットがあります。

 

また、AIアナウンサーのなかには人間そっくりのアンドロイドタイプもあり、近い将来ニュースを読むのはAIアナウンサーだけになるかもしれません。

 

AIで架空の顔を生成

AIを使えば性別や人種・年齢など、さまざまなタイプの顔を生成することができます。こうして生成されたデータは、人間のデータのなかのフェイクや個人情報を保護するのに活用されています。

 

しかし、生成された顔の画像がディープフェイクとして悪用されるなどの被害も出ており、安全に使用していくには新しい法の整備が急務といえるでしょう。

 

AIマッチングサービス

企業と求職者のマッチングや、婚活市場にもAIが活用されはじめています。従来のマッチングサービスは人員のミスマッチがたびたび問題視されてきました。

しかし、AIを活用することでマッチングの精度向上が期待でき、膨大な人員の確保や書類の確認などの業務を省略することもできます。

 

AIで身体改善

AIで読み取った身体の画像から歪みや異常を検知し、改善に役立てるサービスも開発されています。通常の診断では可視化できなかった身体の数値をスコア化し、歪みや異常の改善に活用します。

 

身体スコアはデータとしてスマートフォンやタブレットで確認できるので、どこにいても自分の数値を確認することが可能です。

AI手話翻訳システム

AIで手話をテキスト化するシステムも活用されはじめています。代表的なツールは、ソフトバンクが開発したSureTalk(シュアトーク)です。SureTalkは多くの手話データを学習し、その動きに合った日本語テキストを表示させることができます。

今後はSureTalkに代表されるように、障害者支援の場でもAIが活用されることが一般的になっていくでしょう。

 

建設業界におけるAI活用事例はこちらをご覧ください↓↓

【AIを活用】建設業界で、AIはどう活きる?これからの課題は?

AI活用で仕事がなくなる?

AIを活用することによって生活が便利になったり、ビジネスの効率化ができる側面もありますが、同時になくなってしまうと危惧されている仕事があります。

 

下の図は、ITコンサルティング業務を手がける野村総合研究所が発表した、AIやロボットによる代替可能性が高い労働人口の割合を示したものです。

 

日本は英国・米国を上回り、人口の約半数もの割合でAIが既存の仕事を代替可能というデータが出ています。

 

日本 49%
英国 35%
米国 45%

出典:(株)野村総合研究所「AIと共存する未来」

この結果から私たちが仕事を失わないためには、就業中の仕事にAIを導入したり、AIに代替されにくい仕事に転換したりする必要があるといえるでしょう。

 

AI活用でなくなる仕事

AI活用でなくなる仕事があることがおわかりいただけたかと思いますが、具体的にどんな職業があるのでしょうか。

なくなるとされている仕事は以下のようなものがあります。

 

・一般事務員

・コンビニ店員

・タクシー運転手

・銀行員

・警備員

・ホテルなどの受付

・工場作業員

 

これらの職業には単一の業務や単純作業といった共通点があります。AIはそれらの業務を効率的かつ高速で行うことができるので、人間では到底かなうことはできません。

 

すでに一般事務員やコンビニ店員などは一部AIに置き換えられているところもあり、今後もますますAI化が進んでいくと予想されています。

 

AI活用でなくならない仕事

では、AI活用でなくならない仕事にはどんなものがあるのでしょうか。

なくならないとされている仕事は以下のようなものがあります。

・ITエンジニア

・教師

・クリエイター

・スポーツ選手

・弁護士

・保育士

・カメラマン

 

AI活用でなくならない仕事の共通点は、AIと共存できることや0から1を生み出す仕事ということです。年々AIは進化を続けており、自分の仕事はまだ大丈夫とたかをくくっていると、すぐに仕事を奪われてしまう可能性もあります。

そのときに困らないためには、今からAIについての知識を学び、早めに対策することが必要です。

 

AIをうまく活用するには?

AIをうまく活用するには段階的に導入を進める必要があります。大半の人が自社でAIを導入しようと思ってもまず何をすればいいかわからず、導入を諦めてしまうケースが多いです。

そうならないためには、以下のステップを意識して導入を進めてみてください。

 

ステップ1:計画

AIをうまく活用するためには「自社にどのような課題があるのか」「予算はどのくらい使えるのか」など、AIの活用目的を明確化することがかかせません。また、AI人材が不足している場合は、新たな人材の採用や社内教育が必要になります。

 

AIを導入した後に社内で方向性の違いがないように、はじめの計画は抜かりなく行うようにしましょう。

 

ステップ2:導入

AI活用の目的が明確化したら、いよいよ導入に向けた準備フェーズです。AIツールの選定や社内調整・学習データの用意などを行い、本格的に導入へと移行します。

 

また、AI業務に関わる社員は、ツールの使用方法や専門システムなどのスキルを学習し、スムーズに導入できるようにしましょう。

 

ステップ3:運用

導入したAIシステムを実際に使用しながら、問題が起きないように運用していきます。導入後も社内やユーザーからシステムの改善要望があれば、専門チームと連携をとって速やかに改善します。

 

AI導入後に安定的に運用するためには、定期的にクライアントとモニタリングを行い、必要に応じてAIの精度を高めていくことが必要です。

AIの導入に関してこちらの記事を参照ください↓↓

【2022年最新】AIは導入するべき? 企業の現状やメリットを解説 

AI活用の課題

今後、企業がAIを活用していくうえで課題となるものには何があるのでしょうか。

 

下の図は、総務省が発表した「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」の結果です。

出典:総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)

 

日本以外の主要国は、AI活用の課題に「通信回線の品質や速度」や「外部との接続性」の割合が高いのに対し、日本は「組織風土」や「組織としてのビジョンや戦略の立案」の割合が各国に比べて高い傾向にあります。

この結果から、今後日本企業がうまくAIを活用していくには、企業全体でAIを受け入れる風土づくりや企業体制の整備が必要であるといえるでしょう。

 

AI活用の未来

前章でAI活用の課題について紹介してきましたが、今後日本でAIの活用事例は増えていくのでしょうか。

下の図は、総務省が将来日本の課題にAIが役立つのか調査したものです。対象者27人中14人が役立つ、12人がある程度役立つと答えており、多くの人々が課題解決に貢献すると考えていることがわかります。

出典:総務省「ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査研究」(平成28年)

 

また、下の図は同じく総務省がどんな分野で活用されるのが望ましいか調査した結果で、生活の高度な診断や自動運転・配送最適ルートの高度化など、主に社会課題に対する活用を望む声が大きいことがわかります。

出典:総務省「ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査研究」(平成28年)

この結果から、日本国内では社会課題におけるAI活用の需要は高く、近い将来私たちの生活のなかでもAIが多く活用されると予想できます。

 

まとめ:AIの活用事例は多い、今後もさらに需要は伸びていく

AIにはさまざまな活用方法があり、最近はビジネスシーンだけでなく、私たちの生活のなかでも活用されはじめています。

現時点では、導入コストの高さや日本特有の企業風土から完全に普及しているとは言い難いですが、近い将来AIを活用しているサービスや商品が一般的になっているかもしれません。

 

そのため、AIをうまく活用できるように、日頃からAI関連の媒体にアンテナを張っておくことが大切といえるでしょう。